以前の家では 雨が降ると数日間、床下が濡れていたとのこと。
床下に 水が流れた跡まであったそうです。 打ち合わせに伺ったとき、床下点検口からのぞいてみたら たしかに床下の土が湿っていました。 山の斜面を造成した場所なので 地下水脈(みずみち)があり、 擁壁に せき止められた水脈がサイフォン現象により 床下に浸水してきているのだと思っていました。 しかし、建物を解体し 更地にして調査したところ、 地面から90センチ下に ほぼ平らの岩盤があり、 まったく水が はけていかないことがわかりました。 観察していると たしかに高い方から水が差して入ってきていますが、 この水はけの悪さが最大の原因と思われました。 雨が降るとこんな状態で、1日に1センチほど 水位が下がる程度。 そこで、対策として メクラ暗渠を作って、 雨水と地下水を誘導することに。 硬質塩化ビニル管(直径150㎜)の有孔管を埋設します。 有孔管は 表面の2/3部分に孔があり、1/3部分には孔はなく 水が流れるようになっています。 敷地の四方を掘削します。 岩盤の天端より深い位置に有孔管を入れなくては意味がありません。 掘削、めっちゃ大変でした。(職人さんが) 30センチ幅で仮枠を作り、 ヤシマット(天然ヤシ繊維)を 有孔管を包み込むように 敷き込みます。 泥や小石で 有孔管の孔が塞がってしまうのを防ぐためです。 有孔管とヤシマットの間に砕石を詰めます。 水を呼び込みやすくします。 上からも ヤシマットをかぶせます。 これで浸透管の完成です。 最終桝に集まった地下水は 雨水と共に 道路側溝へと誘導します。 簡単に書いてしまいましたが、 大変な工事でした。 岩盤が・・・。
by sakai_archi
| 2011-11-01 17:28
| 音羽町の家
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